郡山に避難中のIさんは高齢で免許を返上し、バスの一時帰宅では時間が短く、老夫婦2人では手がまわらないと
いう事でお手伝い。庭先は雑草、伸びた庭木などで荒れ放題。家は屋根瓦のズレから雨漏りがひどく、場所によっては 壁や天井が腐り落ちていた。室内はネズミ被害がひどく、フンが至る所にあって、なぜか障子をかじって巣まで作る始末。 まずは散らかったままの部屋を徹底的に片付けゴミ出し。庭の草刈り、まとめて近くのゴミステーションまで運搬。 家の裏にはアトリエまで作るほど絵画が趣味だったようで、今回は絵やキャンバス、道具、 ステレオや奥さんの着物など、数点をピックアップしてお持ち帰り。 震災直後は川内村に避難し、ビッグパレット、埼玉、東京の公営住宅を経て、冨田の仮設に移り、 いまはその近くに中古の、といってもとてもキレイな家を買う事ができて、持ってきたいモノが増えたと。 ただ、よくある話で、息子さんはこうして一時帰宅したり、何かを持ち帰ったりする事には否定的だという。 帰還困難区域で雨漏りまでした家には、年齢からしてももう帰還することはないだろうが、 こうして時々来ては、住み慣れた我家で気分転換できればいいですね。とても物腰柔らかいご夫婦でした。 |
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